どうも!「まだ大丈夫!限界前にちょいチェック」の管理人、松田です。
ワタクシ、42歳、バツイチ独身。愛犬の牛柄チワワ「うしまるくん」と、フリーランスとしてなんとかかんとか日々を過ごしております。
元々はIT企業で、最初はゴリゴリのITインフラ部門におりました。サーバーがどうの、ネットワークがどうの...
来る日も来る日テラターム(ITインフラ屋さんたち必須のツールです)の黒い画面に白い文字が滝のように流れるのを眺めるのがお仕事、みたいな。
まあ、それはそれで職人技が光る奥深い世界だったんですが、なぜか、ある日突然、新設されたWeb部門の部長なんぞを兼務することになりまして。
いやはや、カルチャーショックの連続でしたよ。
まず度肝を抜かれたのが、デザイナーさんたちが使っているAdobe製品のアプリたち。
それらが映ったディスプレイの、まあカラフルなこと!あのモノクロームな黒い画面しか見てこなかったワタクシにとって、それはもう異世界転生レベルの衝撃でした
「これが…Webの世界か…!最先端か…!」
「なにこれすげぇオシャンティー!!」
ディスプレイは白と黒の世界、女性比率2%未満というITインフラ部門という地獄に囚われていたワタクシにとってはもうびっくりでした(笑)。
しかしながらWebの知識なんてロクにないまま部長になったもんですから、まあ苦労の連続。キラキラした雰囲気に浮かれる間もなく勉強の日々。
そんな中で、ワタクシはWebサイトの企画・運営、つまりマーケティング的な業務と、プロジェクト全体の進行管理、いわゆるディレクター的な業務を主に担当していました。
サイト主がしていた仕事
- Webサイトの企画・運営
- お客さまへの提案・相談に伴うマーケティング業務
- 各プロジェクトの進行管理
- 社内業務(面談とか教育とか評価とか雑務全般 泣)
こんな感じで「Webの経験ないのにそこそこ仕事できる上司」を装いつつ、化けの皮を纏うためにAdobe製品の操作方法習得や、学生時代にちょろっと勉強したhtml、cssの知識を身に着けておりました。
当然ですが最初は実際に手を動かすでもなく、WebデザイナーさんやWebディレクターさんと密に連携を取りながら彼らの仕事のやりかた、技術などを盗み、仕事を進めていたわけです。
最近、XなどのSNSなんかを眺めていると、この「Webデザイナー」や「Webディレクター」という職種の募集がやけに目につくんですよね。
ワタクシが部長をやっていた頃も求人広告を出せば一定数の応募が来る人気の職種ではありましたが、最近は特に
甘い言葉に気をつけて!
- 業界未経験者歓迎
- 異業種からのチャレンジ応援!
- 流行の中心◯◯におしゃれなオフィス
- 優しい先輩が丁寧に解説!
- うれしい在宅勤務
なんて甘い言葉も添えられて、なんだか「キラキラIT職種」代表、みたいな雰囲気を醸し出している。
で、ふと思ったのです。
この「Webデザイナー」や「Webディレクター」って、具体的に何をする人なのか? 皆さんご存知でしょうか?
そして、もしそれを知らずして広告文を鵜呑みにしてるのならば
さすがにお前ら甘い夢みすぎてねぇか??と
横文字でシュッとしてて、キラキラしてそうな響きですけど、その実態は? そして、本当に異業種からでも簡単になれるもんなんでしょうか?
というわけで今回は、元ITインフラ屋でありながら、ひょんなことからWeb制作の現場の酸いも甘いも(主に苦い方だが…)経験したワタクシ松田が
この「キラキラIT業界へ転職」を夢見る方々に向けて、「Webデザイナー・Webディレクター」という職種について、その仕事内容からなり方、そして異業種からの挑戦は可能なのか、ワタクシなりの視点で解説していこうと思います。
夢を壊したらゴメンナサイね
「Webデザイナー」って絵が描ければいいの?甘くない現実と必要なスキル
まず、Web業界への転職希望者の中でも特に人気が高い(とワタクシが勝手に思っている)「Webデザイナー」から見ていきましょうか。
「デザイナー」って聞くと、なんかこう、生まれ持った美的センスで、サラサラっとオシャレな絵を描いたり、カッコイイものを作ったりするイメージがありますよね?
もちろん、それも仕事の大事な要素ではありますが、「絵心がある」「センスが良い」だけでは、
残念ながらプロのWebデザイナーとしては通用しません。
Webデザイナーの仕事には見栄え良いサイトとデザインするという仕事もありますが、Webデザイナーの主な仕事は、Webサイトやアプリの「見た目」と「使いやすさ」をデザインすることです。
未熟ではありましたが、一応Web部門を牽引する長としての立場をいただいていたアタクシが「Webデザイナー」に指示・求めていた仕事をまとめてみました。
Webデザイナーに求める仕事
- ユーザーが直感的に操作できるサイトデザイン
- 情報が過不足なく分かりやすく伝わるサイトデザイン
- クライアントのビジネス目標(商品を買ってもらう、問い合わせをしてもらう等)が達成されるサイトデザイン
「Webページ」「Webアプリ」の大枠のレイアウトとなる設計図のようなものを提案してもらっていました。
もちろんそれに伴い・色・形・個別レイアウト・写真・イラスト・文字の配置のデザインもお願いしていましたが、そのへんは仕事としては枝葉の部分ですね。
これはUI(ユーザーインターフェース)デザインやUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインと呼ばれる、非常に奥深く、論理的な思考が求められる分野です。
単に「自分がカッコイイと思うものを作ればいい」というわけではなく、
クライアントの要望やターゲットユーザーの特性を深く理解し、それを具体的なデザインに落とし込む能力、そしてそのデザインの意図を説明できる論理が不可欠です。
Webデザイナーが日常的に利用するツール・アプリ
使用するツールも、PhotoshopやIllustratorといった定番のデザインソフトに加え、最近ではFigmaやAdobe XDのような、Webデザインに特化し、チームでの共同作業がしやすいツールも主流になってきています。
これらのツールを自在に使いこなすスキルは、もはや必須と言えるでしょう。
参考までに、Webデザイナーさんたちがよく利用するツール・アプリをまとめてみました
カテゴリ | 製品名 | メーカー | 機能 |
---|---|---|---|
デザインツール | Adobe Photoshop | Adobe | 写真加工、画像編集、Webデザインカンプ作成、バナー作成など、ビットマップ画像の編集全般 |
Adobe Illustrator | Adobe | ロゴ作成、アイコン作成、イラスト作成、レイアウトデザインなど、ベクター画像の作成・編集 | |
Figma | Figma, Inc. (Adobeが買収合意) | UI/UXデザイン、プロトタイピング、共同編集。ブラウザベースで動作し、リアルタイム共同作業に強い | |
Adobe XD | Adobe | I/UXデザイン、プロトタイピング、デザインスペックの共有 | |
Sketch | Sketch B.V. | UI/UXデザイン、ベクター編集 (macOS専用) | |
プロトタイピング | Figma | Figma, Inc. (Adobeが買収合意) | デザインツール内でインタラクティブなプロトタイプを作成、共有 |
Adobe XD | Adobe | デザインツール内でインタラクティブなプロトタイプを作成、共有 | |
Prott | Goodpatch Inc. | ワイヤーフレームやデザインカンプから簡単にインタラクティブなプロトタイプを作成、共有 | |
コーディング | Visual Studio Code | Microsoft | 高機能テキストエディタ。HTML/CSS/JavaScriptなどのコーディング、拡張機能が豊富 |
Sublime Text | Sublime HQ Pty Ltd | 軽量で高速なテキストエディタ。カスタマイズ性が高い | |
Atom | GitHub (Microsoft) | オープンソースのテキストエディタ。カスタマイズ性が高く、Git連携も容易 | |
WebStorm | JetBrains | 高機能なJavaScript統合開発環境(IDE)。コード補完やデバッグ機能が強力 | |
バージョン管理 | Git | Linux Torvalds | 分散型バージョン管理システム。ソースコードの変更履歴を記録・管理 |
GitHub | GitHub (Microsoft) | Gitリポジトリのホスティングサービス。チームでのコード共有、プロジェクト管理 | |
GitLab | GitLab Inc. | Gitリポジトリのホスティングサービス。CI/CD機能なども統合 | |
SourceTree | Atlassian | Git/Mercurial対応のGUIクライアント。コマンドライン操作が苦手な人でも使いやすい |
コーディング(htmlやcssを書く行為のことです)のエディターとかバージョン管理のGit等の「どちらかといえばコーダー寄り」の利用ツールも記載してみました。Webデザーイナーなのにそのようなツールは不要でしょ?
と何処かからのつぶやきが聞こえてきそうですが、Webデザイナーさんたちでもhtmlやらcssは結構書いたりしますよ
すべてのWebデザイナーが「そう」であるとは言いませんが、仕事を名指しで取ってくることができたり、独立してもうまくいっている人たちは、コーダーの知識も持った人たちが多かったです。

それっぽいUI/UX作ってもらってましたけど
松田さん本当にExcelデータでやってましたよね
そして、ここが重要なポイントなので改めて記載しますが、多くのWebデザイナーは、HTMLやCSSといったコーディングの基礎知識も求められます。
なぜデザイナーにコーディングが求められる?
- デザインしたものが実際にWebページとしてどのように表示されるのか、最低限説明、理解できる知識が必要
- そのデザインに技術的な制約があるのか、ないのか知っておく必要がある。
- 技術的制約がある場合、それを後工程のコーダーやプログラマーに知らせておく必要がある
場合によっては、簡単なコーディング作業をデザイナー自身が行うこともちょいちょいあります。
Web周りの知識は広い上に流行り廃りが激しいので、知識を得るために有料のスクールに通うことを決して否定はしません。
しかしながら、よくあり「スクール卒業=即戦力!」みたいな広告は、正直、かなり言葉を飾っていると思います。
スクールで基礎を学ぶのは非常に良いことですが、それだけでプロとしてバリバリ仕事ができるほど甘くはありません。
企業が採用時に最も重視するのは、「ポートフォリオ」、つまりあなたが過去に制作した作品集です。
スクールの課題だけでなく、自主的に何かを作り上げ、自分のデザインスキルや思考プロセスをアピールできるものを用意する必要があります。
さらに、Webの世界は技術やデザイントレンドの変化が非常に速い。
常に新しい情報をキャッチアップし、学び続ける貪欲な姿勢がなければ、あっという間に時代遅れのデザイナーになってしまいます。
まぁ、これはWebデザイナーに限らず、IT関連の職種全般に言えることですが…
今から30年前ってインターネットすらほとん普及してなかったって信じられます??
ワタクシの元部下で、今や立派なコーダー部隊のリーダーにまで成長した桜井さんも、入社当初はパソコンの操作すら怪しかったレベルからのスタートでした。




職安が無料(※条件はありますが)でやっている3ヶ月の職業訓練校の卒業を経てウチの会社に飛び込んできたわけですが、そこからの彼女の努力は並大抵のものではありませんでしたよ。
彼女は入社当初、「コーダーとして採用されましたが、いずれはWebデザイナーになりたいんです!」なんて夢を語っていました。
その夢を叶えるためには、デザインの勉強だけでなく、コーディングのスキルも磨き続けなければならない、という現実を目の当たりにしたはずです。


Webデザイナーになるのは、決して「簡単」ではありません。でも、本気で努力し、学び続ける覚悟があれば、道は開ける。桜井さんのような例もある、ということです。
「Webディレクター」って何してるの?板挟みの調整役?
次に、これまたWeb業界でよく聞く職種「Webディレクター」。
「ディレクター」って聞くと、なんだかプロジェクト全体を仕切っていて偉そうで、指示だけ出してればいい楽な仕事…なんて思ったら、それは大きな誤解です!
むしろ、Web制作の現場において、最も胃薬の消費量が多いポジションの一つかもしれません。ワタクシも部長時代、この役割を担っていましたが、まあ、ストレスフルでした(苦笑)。
Webディレクターの主な仕事とは
- Webサイトやアプリ制作プロジェクト全体の「司令塔」
- Webサイトやアプリ制作プロジェクト全体の「潤滑油」
- Webサイトやアプリ制作プロジェクト全体の「サンドバッグ」
非常に多岐にわたる役割を担います。ちょっと抽象的に書いてしまったので、もうすこし具体的に「Webディレクターの仕事」を記載してみます。
Webディレクターの仕事とは
非常に抽象的ではありましたが、先の私の説明、並びに「ディレクター」という単語からある程度察することができるかもしれません。
クライアントとの折衝・ヒアリング
ロジェクトの最初の窓口として、クライアントが何をしたいのか、どんな課題を抱えているのか、どんな成果を期待しているのかを徹底的に聞き出し、プロジェクトの目的やゴールを明確にします。
ここで認識のズレがあると、後で大惨事になります。
要件定義・企画立案
ヒアリング内容をもとに、サイトの構成、必要な機能、コンテンツ内容、ターゲットユーザーなどを具体的にまとめ、企画書や仕様書といった設計図を作成します。
プロジェクト管理(これが超重要!)
スケジュール作成、予算管理、進捗管理、品質管理など、プロジェクトが円滑に進み、かつ納期と予算内に収まるように全体を管理・調整します。
遅延やトラブルは日常茶飯事。
チームメンバーへの指示出し・連携:
デザイナー、コーダー、エンジニア、ライターなど、様々な専門職のメンバーに的確な指示を出し、それぞれの作業がスムーズに進むように、そしてチーム全体のモチベーションを維持できるようにコミュニケーションを取ります。
お分かりいただけますでしょうか?
Webディレクターに必要なのは、低コミュ力人材の巣窟といわれるIT業界の中では神レベルといっても過言ではないコミュニケーション能力、鉄壁のスケジュール管理能力、そしてどんな無理難題や予期せぬトラブルにも冷静に対応できる問題解決能力と精神的なタフさです。
参考までに、似たような業務内容を持つIT系の職種に「SE(システムエンジニア)」が挙げられます。
そうです、Web分野がほぼ未経験にもかかわらず「新設Web部門」の「部長」なんぞという職をアサインされた原因は、「インフラ寄りのSE」として、会社から程々の信頼をいただいていたから。になります。
ワタクシもWeb部門の部長時代、このディレクター的な役割を担うことがありましたが、まあそれなりに大変でした。
クライアント
あれがしたい!これがしたい!!でも予算はない えへへ
デザイナー
- その仕様じゃデザイン的に無理です!
- 最近は◯◯◯デザインがトレンドです!
エンジニア
- そんな機能、この納期じゃ実装できません!
- 最近はphpよりpytyonが流行りでして!
…まぁ、実際は笑みを浮かべながら「無理な夢を見る前に潰す」のが、「調整の上手なディレクター・SE」というものですが、ある程度の経験を得るまでは、調整地獄、炎上地獄な日々ですね。
すこし脱線してしまいましたが、Webディレクターのお仕事としてよくあるパターンは
予算はカツカツ、納期はギリギリ、
でもクライアントの期待を超えるクオリティのものを納品しなければならない…そんな矛盾をどうにかこうにか形にするのが、Webディレクターの腕の見せ所であり、同時に最も過酷な部分でもあります。
技術的な知識もある程度必要ですし、デザインやマーケティングの知識もあればなお良い。まさに
「Web制作の何でも屋」
的な側面が強い職種と言えるでしょう。
ワタクシがWeb部門の部長に就任した当時、持っていたWeb周りの武器(知識)といえば「デザインの知識皆無」「コーディングの知識小さじ二杯」会社からの命令で取らされた「Gooleアナリティクス認定資格(GAIQです)」くらいなもんです。
あとはITインフラ屋さんとして培ってきた知識が助けてくれました。
ちなみに、ワタクシの元部下の桜井さん、彼女はコーダーとしてスキルを磨き、チームリーダーになった後、どうやらこのWebディレクター、さらにはWebマーケターという、ワタクシと似たようなキャリアパスを狙っているフシがあります。
彼女なら、持ち前のコミュニケーション能力と根性で、きっと優秀なディレクターやマーケターになるでしょう。
…まあ、ワタクシのようなズタボロな私生活にはならないように祈るばかりですが(笑)。
結局Webディレクターってどんな仕事?
- キラキラしたイメージとは裏腹に、地道で泥臭い調整業務や、高いストレス耐性が求められる仕事。
- それでいて常にアンテナを張って勉強を欠かしてはならない仕事。
それがWebディレクターのリアルな姿だと、ワタクシは思います。
このように記載してしまうと地獄のような仕事ですが、やりがいはあります笑
異業種・未経験からでもWebデザイナー・ディレクターになれる?
さて、ここまでWebデザイナーとWebディレクターの仕事内容について、その厳しさも含めてお伝えしてきました。
「じゃあ、ワタクシのような全くの畑違いの人間でも、これらの職種に転職なんてできるもんなの?」
という疑問が湧いてきますよね。特に、この記事を読んでくださっている異業種からの転職希望者の方にとっては、一番気になるところでしょう。
結論から申し上げますと、
「はい、可能性は十分にあります!ただし、それぞれ求められる素養や努力の方向性が異なりますし、相応の覚悟は必要不可欠です!」
というのが、元IT部長であり、今はフリーランスとして細々と生きるワタクシ松田の見解です。
Webデザイナーを目指す場合
もちろん、デザインの専門知識やツールの操作スキルは必須です。さすがにAdobe系の製品特にIllustrator・Photoshopは自分の手の延長のように使えるようになる必要があります。
アタクシはPhotoshopはそれなりに使えますが、Illustratorは「ベジェ曲線」あたりで挫折しました。
なのでバナーでもロゴでもチラシでもデザインっぽいものはPhotoshopで制作します。
しかし、それ以上に大切なのは
Webデザイナーに大切なこと
- デザインという行為そのものへの強い興味と探求心
- 新しいことを学び続ける意欲
- そして、意外と重要なのがコミュニケーション能力
だとワタクシは思います。クライアントの意図を正確に汲み取り、それをデザインに落とし込み、そしてそのデザインの意図を的確に説明する能力。
これがなければ、いくら美しい絵が描けても、自己満足で終わってしまいます。
Webデザイナー転職に役立つ資格紹介
Webデザイナーとして転職を検討している場合、それが経験者でも未経験者でも一番必要なものは「ポートフォリオ」です。
資格はあくまでも「勉強したことの証明」くらいの認識で、過剰に期待すること無きように笑。
勉強することの重要性はIT業界の人間は皆認識しているので、資格を取得して損になることはありませんのでその点はご安心ください。
ウェブデザイン技能検定(国家資格)

これはWeb業界唯一の国家資格で、Webサイト制作に必要な知識やスキルを客観的に証明できます。等級が1級から3級まであり、実務経験に応じてステップアップも目指せます。
国が認めている資格なので、信頼性は高いと言えるでしょう。
試験受付等詳細情報:https://www.webdesign.gr.jp/(特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会)
Webクリエイター能力認定試験

サーティファイというところが主催している民間資格ですが、Webサイト制作のデザイン能力やコーディング能力を測る試験として広く認知されています。
スタンダードとエキスパートの2つのレベルがあり、実務レベルのスキルをアピールできます。
試験受付等詳細情報:https://www.sikaku.gr.jp/web/wc/ (サーティファイ)
アドビ認定プロフェッショナル(Adobe Certified Professional)

PhotoshopやIllustrator、XDといったアドビ製品はWebデザインの現場で必須ツールですよね。これらのツールを使いこなせる証明になるのがこの資格です。特定のソフトに特化したスキルをアピールしたい場合に有効です。
興味もありましたし、取りたいと思ってましたがワタクシは挫折しました。桜井さんはたしか取得してたような・・・
試験受付等詳細情報:https://adobe.odyssey-com.co.jp/ (Adobe)
HTML5プロフェッショナル認定試験

Webサイトの骨格を作るHTML5や、見た目を整えるCSS3、動きを加えるJavaScriptといった、Web制作の核となる技術に関する知識とスキルを認定する資格です。
レベル1とレベル2があり、より専門的な知識を深めたい、フロントエンドの技術力を示したい場合に役立ちます。
ワタクシのような元インフラ屋からすると、こういう具体的な技術の証明は好感が持てます。
試験受付等詳細情報:https://html5exam.jp/ (LPI-Japan)
特に取得するのをおすすめする資格は「アドビ認定プロフェッショナル」「ウェブデザイン技能検定」です。
言わずもがなデザイン系のお仕事、というかWeb系のお仕事でAdobe製品は欠かせません。
ウェブデザイン技能検定は「国家資格」という一点のみです笑。ワタクシもIT系の資格は結構持っていたのですが、民間資格(ベンダー資格)は「3年間有効」とか「その製品バージョンのみ有効」とかあって年が進むとせっかく取った資格も失効してなえるんですよね。
転職・就職するにあたって「ポートフォリオ」が一番重要だということは何度も言及させていただきますが、資格だって持っていて邪魔になるものでもありませんし、勉強してきた証となります。
ご参考くださいませ。
Webディレクターを目指す場合
こちらは、必ずしもデザインやプログラミングの専門スキルが必須というわけではありません(もちろん、あれば強みになりますが)。
それよりも重視されるのは、
Webディレクターにもとめられること
- 卓越したコミュニケーション能力
- 高い調整力と交渉力
- プロジェクトを最後までやり遂げる推進力と責任感
- そして、Web業界や関連技術に対する一定の知識と理解
様々な立場の人間の間に立ち、利害を調整し、プロジェクトを円滑に進める「人間力」が問われる仕事と言えるでしょう。
正直に記載すると、IT業界未経験の人間が「Webディレクター」という職種にいきなり転職するのはかなり難しいです。
Webディレクター転職に役立つ資格紹介
Webディレクターとして転職を検討している場合、先述した通り幅広い知識と経験が必要となるため、まったくのIT未経験の方が「Webディレクター」として就職・転職するのはかなり難しいです。
システムエンジニアなどの経歴があり、お客様との折衝も慣れているような方でなければ、資格取得を目指してみても良いかもしれません。
Webディレクション試験(Web検定)
まさにWebディレクター向けの資格ですね。プロジェクトの企画・設計から、制作進行管理、マーケティング、運用まで、Webディレクションに必要な幅広い知識が問われます。
Web業界の標準知識を体系的に学べるので、実務経験が浅い方や、知識を整理したい方には特におすすめです。
試験受付等詳細情報:https://webken.jp/direction/ ()
ウェブデザイン技能検定
Webデザイナー向けの資格として先ほどもお話ししましたが、Webディレクターも制作工程を理解していることは非常に重要です。
デザイナーやエンジニアと円滑にコミュニケーションを取り、適切な指示を出すためには、制作側の知識が不可欠ですからね。
試験受付等詳細情報:https://www.webdesign.gr.jp/(特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会)
Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Webサイトの成果を分析し、改善施策を立案するのはWebディレクターの重要な役割の一つです。
Google アナリティクスは多くのサイトで導入されているアクセス解析ツールなので、この資格を持っていると分析スキルをアピールできます。
ワタクシもインフラ部門にいた頃は、サーバーログとにらめっこしていましたが、今はもっと高度な分析が求められますからねぇ。
Google広告認定資格
Webマーケティング、特に集客施策に関わるディレクターであれば、リスティング広告などの運用知識も強みになります。
この資格はGoogle広告に関する専門知識を証明するものです。
マーケティング・ビジネス実務検定®

Webディレクターはマーケティングの視点も欠かせません。この検定は、特定の業種・業界にとらわれない幅広いマーケティング知識を証明できます。
資格取得にあたって、マーケティング戦略の立案から実務レベルの知識まで、体系的に学べるのが魅力です。
試験受付等詳細情報:https://www.marke.jp/( 国際実務マーケティング協会®)
プロジェクトマネージャ試験(PMP®など)

これはIT業界全般のプロジェクトマネジメントに関する国際的な資格で、取得難易度は高めです。
大規模なWebプロジェクトを率いるような立場を目指すのであれば、非常に強力な武器になるでしょう。
ただ、Web業界に特化しているわけではないので、まずはWeb系の資格からステップアップしていくのが現実的かもしれません。
試験受付等詳細情報:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/pm.html (PA 独立行政法人 情報処理推進機構)
特に取得するのをおすすめする資格は「Google系の資格」です。
Webのお仕事に就くにあたって、絶対に避けられないのは「Adobe製品の知識」と「Googleの知識」です。
とくに2020年以降は、Web業界は恐ろしいほどの速度で進化をし続けています。その中で上記の知識を蓄えておくことは絶対に必要なことです。
Webマーケターへのジョブチェンジを考えている人にとってはGoogle系の知識がさらに必要になりますので、ぜひ勉強を!!
ワタクシの元部下の桜井さんは、パソコンもほとんど触ったことがないレベルから、職安の3ヶ月のスクーリングを経て、当時人手不足だったワタクシの部署に飛び込んできました。
彼女の入社当時は、正直言って「大丈夫か、この子…」と心配になるくらい酷かった(桜井さん、ゴメン!)。
しかし、持ち前の明るさとガッツで、みるみるうちに成長し、今やコーダー部隊のリーダーですからね。
ただ、彼女が潜り込めたコロナ前の状況と今とでは、少し事情が異なるかもしれません。
当時はまだWeb業界も人手不足感が強く、未経験者でもポテンシャル採用の枠が比較的多くありました。しかし、現在はAI技術も普及しだし、単純作業はAIに代替される可能性も出てきています。
企業側も、全くの素人を一から育てる余裕がなくなってきているかもしれません。
つまり、未経験・異業種からの転職のハードルは、以前よりも若干上がっている可能性がある、ということは覚悟しておくべきでしょう。
それでも、スクール選びを慎重に行い(キラキラ広告に騙されず!)、質の高いポートフォリオを作成し、そして何よりも「この業界でやっていくんだ!」という強い熱意があれば、道は開けるはずです。
異業種で培ってきた経験(例えば、営業経験で培ったコミュニケーション能力や顧客理解力、事務経験で培った資料作成能力や段取り力など)も、見方を変えればWeb業界で活かせる強みになるかもしれません。
どこで知識を得る?Webデザイン・ディレクション学習の具体的な方法
未経験・異業種からWebデザイナーやWebディレクターを目指すにしても、あるいは現役の方がスキルアップを目指すにしても
「どこで、どうやって効率的に知識やスキルを身につけるか?」
というのは、皆さん共通の悩みではないでしょうか。
ワタクシがWeb部門の部長をやっていた頃も、部下たちには常に「アンテナを高く張って、新しいことを学び続けろ!」と口を酸っぱくして言っていました(自分自身も必死で情報を追いかけていましたが…)。
ここでは、WebデザインやWebディレクションの知識・スキルを習得するための具体的な方法をいくつかご紹介します。
書籍:まずは基本の「き」を固める
何事も基礎が大事。Webデザインの原則、UI/UXの考え方、色彩理論、タイポグラフィ、プロジェクトマネジメントの基礎、Web業界の専門用語など、まずは良質な書籍を読んで、体系的に知識を整理するのがおすすめです。
ワタクシも、部長時代には関連書籍を何冊もデスクに積んでいましたよ。
Webに無料で品質の高い情報が多々ある現在において、「書籍なんて意味あるの?」という疑問の声が聞こえてきそうですが、Webには品質の高い情報も多々ありますが、それ以上に低品質・時代遅れ・虚偽の情報も溢れているので
「自分の知識はまだまだだな」
と感じているうちは、一定以上の信頼が担保されている「書籍」をたよるのはよい手段です。(当たり前ですが、出版社のチェックを通過しているというだけで一定以上の信頼がおけます。)
Webサイト・ブログ
業界の最新情報やトレンド、具体的なノウハウ、ツールの使い方などを発信しているWebサイトやブログは、格好の学習材料です
デザイン系専門メディア・ブログ
Webデザインのトレンド、参考になるサイト事例、ツールのチュートリアルなどが豊富。
プロジェクトマネジメント系サイト
Webディレクションに必要な進捗管理やコミュニケーションのノウハウなど。
企業のオウンドメディア
Web制作会社やツール提供会社などが運営しているブログは、実践的な情報や事例紹介が多いです。
気になるサイトはブックマークしておいて、日々チェックする習慣をつけると、自然と知識がアップデートされていきます。
Web業界の知識ってすぐに陳腐化してしまい、自分が持っている知識が「時代遅れの象徴」となる場合もあるので、アンテナは常に張っておく必要があります。
オンライン学習プラットフォーム
自分のペースで効率的に学ぶことができる、ワタクシ一押しの学習方法です。
Udemy、Coursera、Schoo、ドットインストール(コーディング寄りですがデザインにも関連)、Adobeの公式チュートリアルなど、質の高いオンライン講座が手軽に受講できます。
動画で学べるものも多く、自分のペースで進められるのが大きな魅力です。デザインツールの使い方を学ぶのにも最適。
セミナー・ウェビナー
セミナー・ウェビナーは専門家から直接学ぶチャンス!
企業や個人が開催するセミナーやウェビナーに参加するのも良いでしょう。
最新のデザイン事例やトレンド、プロジェクトマネジメントの手法などをその道のプロから直接聞ける貴重な機会です。
質疑応答の時間があれば、日頃の疑問点を解消することもできます。最近はオンライン開催も非常に多いので、地方にお住まいの方でも気軽に参加しやすくなりましたね。
「学校」はあるのか?:デザイン系専門学校・Web系スクール
「Webデザインやディレクションを学べる学校はあるの?」という疑問ですが、はい、あります。
デザイン系の専門学校や美術大学
デザインの基礎から応用まで、じっくりと学べます。
Web系の専門学校・スクール
WebデザインやWebディレクションに特化したコースを設けているところが多いです。
数ヶ月程度の短期間で集中的に学べるカリキュラムが組まれていることが多いようです。
オンライン完結型のスクールもあれば、通学型のスクールもあります。ただし、前にも述べましたが、スクール選びは慎重に。
費用も安くありませんし、広告の美辞麗句に惑わされず、カリキュラム内容、講師の質、卒業生のポートフォリオや就職実績などをしっかり比較検討することが重要です。
何よりも「実践」!:知識を自分のものにするために
これが一番重要かもしれません。どれだけ知識をインプットしても、実際に手を動かして試してみなければ、本当の意味でスキルは身につきません。
- 自分で架空のWebサイトをデザインしてみる
- 身近な人のWebサイト制作を手伝ってみる(無償でも経験になる)
- 小規模でもいいので、何かプロジェクトを企画し、自分で進行管理をしてみる。
こういった「実践」を通して得られる経験と学びは、どんな教科書よりも価値がある、とワタクシは思います。
これらの方法をうまく組み合わせながら、自分に合った学習スタイルを見つけていくことが、WebデザイナーやWebディレクターへの道、そしてスキルアップへの道に繋がるはずです。
ワタクシも、インフラ畑からWebの世界に飛び込んだ時は、まさに手探り状態でしたから、その苦労と、新しいことを学ぶ楽しさはよく分かります。
キラキラITへの転職は覚悟が必要!でも、挑戦する価値はある(かもしれない)
さて、長々とWebデザイナーとWebディレクターという、いわゆる「キラキラIT職種」について、そしてそこへの転職の可能性について語ってまいりました。
ワタクシが思うに、これらの仕事は、確かに創造性を活かせたり、チームで何かをゼロから作り上げる達成感を味わえたり、様々な業界のビジネスに触れることができたりと、非常に魅力的な側面を持っています。
Webデザイナーであれば、自分のデザインが世に出て、多くの人に使ってもらえる喜び。
Webディレクターであれば、困難なプロジェクトを成功に導き、クライアントやチームメンバーから感謝される充実感。
これらは、何物にも代えがたい「やりがい」と言えるでしょう。
しかし、その一方で、何度もお伝えしてきた通り、忘れてはならないのは、この業界の厳しさです。
意外と厳しいWeb業界
- 常に新しい技術やトレンドを学び続ける必要がある、変化の激しい世界。
- クライアントの要望と予算、納期の板挟みになるプレッシャー。
- 時には地道で泥臭い作業や、細かい修正の繰り返しも多い。
- 高いコミュニケーション能力と精神的なタフさが求められる。
巷の求人広告が謳うような「誰でも簡単」「楽して高収入」「オシャレなオフィスで自由な働き方」といった甘いイメージだけを追い求めて、安易にこの世界に転職すると、間違いなく理想と現実のギャップに打ちのめされます。
これからWebデザイナーやWebディレクターへの転職を目指そうと考えている方、特に異業種からの挑戦を考えている方に、元IT部長であり、人生の酸いも甘いも(主に苦い方ですが…)それなりに経験してきたワタクシ松田から、最後にアドバイスを送るとすれば、
「強い好奇心と探求心を持ち、変化を恐れず、主体的に学び、実践し、そして何よりもその仕事を通じて何を成し遂げたいのか、という自分なりの軸を持つ覚悟があるか?」
という一点に尽きると思います。
もしその覚悟があるのなら、WebデザイナーやWebディレクターという仕事は、あなたにとって非常にやりがいのある、刺激的で、そして自分自身を大きく成長させてくれるキャリアになるはずです。
ワタクシも、Web部門の部長時代は、インフラ畑出身というハンデを抱えながら、日々新しいことの連続で、苦労も多かったですが、それでもチームで何かを作り上げる喜びは格別でした。
そして、異業種での経験は、決して無駄にはなりません。
例えば、営業経験で培った顧客折衝能力はディレクター業務に活かせますし、事務経験で培った資料作成能力や段取り力はデザイナー業務にも役立つでしょう。
大切なのは、これまでの自分の強みを理解し、それを新しい分野でどう活かせるかを考えることです。
まあ、ワタクシのように働きすぎて体を壊してしまっては元も子もありませんから、そこは「丁寧な生活」を心がけて、くれぐれも健康第一で、バランス良く頑張ってください! あなたの新たな挑戦を、陰ながら応援していますよ!
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